O M B R E

2016年6月、映像上映シリーズNormal Screenは作家やキュレーターとのネットワーク形成、次回上映作品のリサーチのためバンコク、ホーチミン、ハノイの3都市を訪問しました。

そして帰国後、そのプロジェクト名を『OMBRE』(オンブレ)と名付けました。Ombreとは色のグラデーションのことでヘアカラーや近頃のグラフィックデザインでよく見られます。各地で出会った魅力あふれる人々。その色鮮やかな世界は境目なく広がる可能性があります。また彼らは、物事の二極化に疑問を持ち、人間のもつ柔軟性を信じる人々であるため、このタイトルが似合うように感じました。

軍事政権下にあるタイ、社会主義国家であるベトナム。各国のアーティストやキュレーターやアクティビィストの多くは強い抑圧に負けずに活動をしています。その多くは彼らよりも恵まれない状況にある人々の生活を想像し、さらにより厳しい状況であろう東南アジアの隣国までも意識しています。彼らの活動をほんの一面ですが、ここに紹介していきます。

2017年にはこの旅を経たことで出会えた作品のいくつかを上映します。乞うご期待!

 

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グエン・コック・タイン

現地サポーター:写真からパフォーマンスまで幅広いメディアで表現するアーティスト。ポーランドのワルシャワ大学で修士号を所得。ハノイでアーティスト集団Nhà Sàn Collectiveに所属し活動する傍ら、Queer Forever!というクィアアートフェスティバルを2013年より開催し、検閲の厳しいベトナムで国内外の作品を紹介しトークイベントなども催している。2014年には日本国際パフォーマンスアートフェスティバル(ニパフ)で来日し東京、長野、宮崎でパフォーマンス作品を発表。2017年2月にもニパフに参加し、フェスティバル終了後、ノーマルスクリーンのイベントに参加してくれた。

 

本研究活動は、「平成27年度国際交流基金アジア・フェローシップ・プログラム」の支援を受けて実施されました。ご協力いただいた関係者の皆さまにこころよりお礼申し上げます。
THIS RESEARCH WAS REALIZED BY THE SUPPORT FROM 2015 JAPAN FOUNDATION ASIA CENTER FELLOWSHIP PROGRAM. WE ARE GRATEFUL FOR YOUR SUPPORT.