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中村キース・ヘリング美術館 クィア・フィルム上映会


日本初公開作品を含むLGBTQ+をテーマにした映画を2日間で6作品上映する中村キース・ヘリング美術館の上映イベントをノーマルスクリーンはお手伝いしています。

本上映会では、多様な「クィアネス(クィアであること)」を紹介するため、当館ならではの視点で4カ国、6本の映画を選定しました。キース・ヘリングと関係の深いダンサー・振り付け家のビル・T・ジョーンズのダンスで紡がれる作品『無題』や日本の馴染み深い風景と柔らかな歌声、音楽とともに描かれる『ビバリー・グレン=コープランド (In the Making)』、政治への鋭い批判とフィクションを織り交ぜた日本初公開作品『虎の子 三頭 たそがれない』など、中村キース・ヘリング美術館によるプログラムだからこそご覧いただけるラインナップです。
https://www.2023exhibitions.nakamura-haring.com

『虎の子 三頭 たそがれない』 監督:グスタボ・ヴィナグリ|2022年|ブラジル

本上映会では少しでも多くの方にクィア・フィルムの多様な表現にふれていただけるよう、ナイトミュージアムの時間に上映される長編作品を含む、6本の映画すべてをご覧いただける2デイパスをワンコイン(500円)で販売します。特に、メイン会場である特設会場では、アニメーション、ドキュメンタリーなど4本の短編作品合計約70分を終日連続上映。好きな時間から鑑賞することができますので、クィア・フィルムやプライド月間に興味があるけれど、足を運べていなかったという方でも、旅の予定に合わせて気軽にお立ち寄りいただけます。

_____ 上映作品 ______

虎の子 三頭 たそがれない
監督:グスタボ・ヴィナグリ|2022年|ブラジル|Três Tigres Tristes|84分|日本初上映!

近未来のサンパウロ。脳に影響を及ぼすウィルスが街にひろがり人々の記憶力は低下し、国家は独裁政権や植民地主義の歴史を忘れているようだ。そして資本主義が充満した街を若いクィアの3人がさまよい、HIVと生きる体験を共有したりインフルエンサーに出会ったり頼りない大人たちと時間を過ごしながら、彼らはどこかへ導かれる。極右ボルソナーロ政権下とコロナ禍に、ブラジル注目の若手映画作家が皮肉とユーモアたっぷりに今日のブラジル社会を描き、2022年に世界の映画祭で高く評価された作品。

So Pretty
監督:ジェシカ・ダン・ロヴィネッリ|2019年|アメリカ|83分

80年代のベルリンに住む4人の恋人たちのコミュニズムをテーマにした小説をもとに、NYで共に暮らし生きのびようとする若者たちのクイア・ポリアモリーコミュニティの姿を捉えた作品。ダンスミュージックの身体感覚が織り込まれた映画であると監督が語るように、若者たちがクラブに繰り出すシーンは、身体に渦巻く感情を暗闇の中で時々光に照らされる姿で表現しているようでもある。

ゲニウス・ロキ
監督:エイドリアン・ミリガウ|2019年|フランス|16分

孤独な若者レーヌはある夜、都会の大混乱のなかに動く何かを見出す。生き生きとした案内人のような何かを。水彩画や版画など、20世紀美術に精通した監督により絵画の技法を駆使した美しい映像で描かれる物語。アニメーションならではの心情の表現やクィアネスの表現が注目される。アヌシー国際アニメーション映画祭や新千歳空港国際アニメーション映画祭で受賞したアニメーション。(字幕協力:新千歳空港国際アニメーション映画祭)
Image: Kazak Production

ビバリー・グレン=コープランド(In the Making)
監督:ショーン・オニール|2019年|カナダ|Beverly Glenn-Copeland episode from In The Making

50年の時を経て世界的に再注目されることとなった音楽家ビバリー・グレン=コープランド。そのきっかけは彼が1986年に発表したアルバムのカセットを新潟のレコード屋が発見し販売したことだった。今作では彼の70年以上の人生が新潟のSHE Ye,Ye Recordsを訪ねる旅を通し描かれる。カナダの公共テレビで放送されたドキュメンタリーシリーズ「In the Making」シーズン2のエピソードの1つ。日本初公開。(字幕協力:カナダ大使館)
Image © White Pine Pictures 2019

無題(ビル・T・ジョーンズ)
監督:ジョン・サンボーン、メアリ・ペリロ|1989年|アメリカ|10分|Untitled(John Sanborn and Mary Perillo in collaboration with Bill T. Jones)

​ビル・T・ジョーンズがダンサー兼振り付け家のアーニー・ゼーンの人生と作品を讃える。ビル・T・ジョーンズはキース・ヘリングがボディペインティングや公演のためのポスターや舞台セットを担当したこともあるアメリカの著名なダンサー、振付家。1988年にエイズにより亡くなったゼーンの長年のパートナーだったジョーンズが彼の記憶を巧みで流れるような踊りや写真で呼び起こす。
Image: Courtesy of Electronic Arts Intermix (EAI), New York.

アナザー ヘイライド
監督:マット・ウルフ|2021年|アメリカ|18分|Another Hayride

1980年代初期、エイズが蔓延していくなかセルフヘルプ(自助/互助/自立)グループを率いるルイーズ・L・ヘイが、「ヘイライド」という集いの場を立ち上げた。死を意識し差別にも苦しんでいた何百ものゲイ男性たちを惹きつけ、ルイーズは「自分を愛すること(self-love)でエイズを乗り越えることができる」と約束した。ニューヨーク・タイムズのウェブサイトで配信されたドキュメンタリー。ありのままの自分を愛し、互いを認め合うというメッセージがこもっている、プライド月間にふさわしい作品。


6月24日17:00にはトークイベントも開催予定。トークゲスト詳細は6月中旬に発表いたします。



イベント名
キース・ヘリング:NYダウンタウン・ルネサンス展関連イベント
6月プライド月間企画
中村キース・ヘリング美術館 クィア・フィルム上映会

会期 2023年6月24日(土) - 2023年6月25日(日)

開催時間
day1:9:00 ー 19:45(チケット最終販売:17:00)
day2:9:00 ー 17:00(チケット最終販売:16:00)

公式サイト https://www.2023exhibitions.nakamura-haring.com

主催 中村キース・ヘリング美術館

企画協力 ノーマルスクリーン

字幕協力 カナダ大使館、新千歳空港国際アニメーション映画祭 https://airport-anifes.jp/



Earlier Event: April 22
あの夏のアダム
Later Event: August 26
あの夏のアダム in 小田原