東アジアのクィアカルチャーをみつめるイベント「道をつくる」開催!
今年は「東アジア」の「性的マイノリティ(クィア)」の体験を中心にし、さらに、「若い世代と上の世代」を繋ぐことに重点を置く上映と会話を2日間で行います!
道をつくる 2023
東アジアのクィアたち、つながるジェネレーションズ
東アジアにおける性的マイノリティの存在はこれまで語られることは多くありませんでした。しかし、近年では台湾で同性婚が法制化されたり、少しづつ変化の兆しがみられ、ソーシャルメディアの影響もあり若い性的マイノリティたちの可視化はすすんでいます。そんななか、過去には異性と結婚したり、クローゼットの中で生きるケースが多かったのではと想像される現在60代以上のクィアの人々は、どんな人生を送ってきて、変わりゆく時代の中でどんなことを考えているのでしょうか。これまでの活動、運動、ライフストーリーをアーカイヴして次の世代に伝えていこうという機運が、今、同時多発的に東アジア各地で生まれています。この機会にクリエイティヴな作品や活動を通じて世代を越えたつながりの場を作ります。
*トークには手話通訳がつきます。
開催日:2023年9月23日、24日
会 場:GAKU(渋谷PARCO 9階)
チケット:https://michi2023.peatix.com/
===== 詳細 =====
◎トーク 台湾同志ホットラインとおばあちゃんのガールフレンド
台湾同志(LGBTQ+)ホットライン協会と会場をオンラインで繋ぎ、中高年レズビアンの多彩な青春をインタビューした本「おばあちゃんのガールフレンド」(サウザンブックスから近日出版)に登場する方に台湾の高齢LGBTQの皆さんの経験についてお聞きします。本についてはこちら:https://greenfunding.jp/thousandsofbooks/projects/6228
聞き手:矢野ほなみさん
◎トーク 「ゲイのみなさん、元気でやってますか?」タックさんの生きる技術
新宿三丁目で1982年からゲイバー「Tac’s Knot」を経営しつつ執筆そしてアート作品を発表し続けてきた大塚隆史(タック)さん。70年代にLGBTQの人へ向けて「元気でやってますか?」とラジオ番組「スネークマンショウ」で話しかけていたタックさん。当時の「スネークマンショウ」の音源を聴きつつ、これまで表現してきたことや最近気になることについて話していただきます。
聞き手:TANさん
◎トーク イトー・ターリさんのこと 遺された資料とスピリット
レズビアンであることを公表しながら日本のパフォーマンスアートを牽引してきたイトー・ターリさん。2年前の9月に亡くなられたターリさんのことを想いながら、彼女の活動に触れてこなかった方にもぜひこの機会に知ってほしいです。登壇してくれるのはターリさんの資料や遺品整理をされている「ターリの会」の皆さん!
ターリさんの記録映像の一部がこちら鑑賞できます:https://ipamia.net/tari-ito/(IPAMIA)
聞き手:近藤銀河さん
◎映画「楽園」
(監督:ホン・ミンキ|2023年|30分|韓国)
ソウルにあった古いハッテン映画館とそこの常連だった人たちの記憶から、これまで歴史から失われてきた1970〜1980年代にかけての韓国のクィア・カルチャーの黎明期を鮮やかに描き出す。現存する当時の劇場内部へ妖精のようなストーリーテラーが私たちを案内してくれるちょっと不思議なドキュメンタリー、日本初上映!
* 上映後には監督のホン・ミンキさん&プロデューサーのトッド・ヘンリーさんとオンラインで繋ぎQ&Aを行います。
◎映画「スクスク 叔・叔」
(監督:楊曜愷 レイ・ヨン|2019年|92分|香港)
生涯自分の性的アイデンティティを明かさずに生きてきた60代のホイと70代のパクは香港の街で偶然出会う。孫もいる二人は恋に落ちるが家族に縛られ厳しい現実に直面する。乗り越えなければいけない壁の前に立ちすくみながらも、これから起こり得るかもしれない未来について思いを馳せる。香港の年配ゲイ男性への綿密な聞き取り調査に触発された本作は、血縁や家族の意味について問いながら、香港のゲイコミュニティの暖かさも描く。アジアのクィア映画史に残る傑作。
* 上映後には監督のレイ・ヨンさんがオンラインで会場の質問に答えてくれます!
◎映画「外出禁止令の夜」
(監督:翁語彤 ウェン・ユートン|2020年|20分|台湾)
1979年、戒厳令下の冬の台湾。雑誌『美麗島』主催の反政府デモに参加した人々の逮捕が続くなか、街には夜間外出禁止令が出されていた。しかしある学生は好奇心から謎めいた青年を追って廃屋に入る。二人はそこで恐怖を交換し、互いの信頼感を築いていく。ツァイ・ミンリャンの『郊遊 <ピクニック>』の制作に参加しキャリアをスタートさせ、現在は東京を舞台にした長編劇映画を準備しているウェン・ユートンの作品を日本初上映!
◎映画「赤いスカート」
(監督:王凯旋|2018年|33分|中国)
1990年代前半。ある田舎の織物工場で働く若いチェンシーは男性として過ごしていた。しかし、夜には赤いスカートでそっと出かける。そして日中は優しくて美しい同僚の仕草を横目で研究する。そんな日々を過ごすなかでチェンシーはなりたい自分により近づくために自分の背中を押し始める。監督は、実写映画「封神演義」3部作の助監督を務め今後も期待される。
◎映画「新宿ボーイズ」
(監督:キム・ロンジノット、ジャノ・ウィリアムズ|1995年|53分|イギリス)
90年代、歌舞伎町のクラブでホストとして働く3人のドキュメンタリー。「おなべ」と自称しながら競争の激しい世界で働く彼らの様子や恋人との会話から堂々と生きる姿が捉えられている。当時、イギリスのBBCで放送され注目を集めた。
◎出店 loneliness books(東アジアのクィアのアートやZineを紹介する本屋さん)
◎出店 タバブックス(雑誌「仕事文脈」、韓国の本の翻訳出版やエッセイ集などを2012年から手がける出版レーベル)
◎出店 サウザンブックス(クラウドファンディングで成功した世界の絵本やコミックや小説などを翻訳している出版社)
◎K Pop Lounge
DJ Hugestさんが音楽で会場をあっためてくれます!踊ったりゆっくり話したりしましょう。
入場料:ユース:1500円
一般:2000円
一般応援チケット:3500円
特別応援チケット(2日間出入り自由):12000円
チケット/入場について
・チケットは1日通しです。(1日出入り自由)
・チケットの「ユース」は25歳くらいまでが対象ですがID確認はしません。
・「一般」はどなたでも購入できます。
・当日券は空席がある場合に販売します。(現金のみでチケット販売)
・応援チケットについて:アジアのクィアカルチャーの可視化と交流を広げていくために、そして若い方がアクセスしやすい価格設定での継続を実現するために『道をつくる』プロジェクトに賛同いただける方はぜひ応援いただけると嬉しいです。
注意事項
・会場内では、いかなるヘイト発言や行動は禁止です。
・ヘイト発言や行為をされた方には、退場していただきます。
主催:loneliness books|normal screen
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京[東京芸術文化創造発信助成]|台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター
特別協力:GAKU
字幕協力:NPO法人レインボー・リール東京