Queer Visions 2021 オンライン版

京都で約2年ぶりに開催のQueer Visionsで上映される作品から、3作品をオンラインでも特別に公開!HIVの蔓延に関する現状や記憶をシンプルながらクリエイティヴな方法で伝えようとする2本と台湾から1本です。
これまでもAIDS危機に関する短編映像を発表しているマット・ウルフさんによる新作『アナザー ヘイライド』は日本初公開。ルシア・エガニャ・ロハスさんの作品は、日本では昨年末にノーマルスクリーンで配信しました
台湾出身のアーティスト謝光宣(シエ・クワンシェン)さんの作品もこちらで公開。本作は京都の会場では、台湾のキュレーターとアーティストからなるThe Other Cinema Collectiveがフランスの映画際のためにプログラムした「母の満ち潮 娘の引き潮」という作品群(計8作品)の1つとして日本初上映されます。京都では、参加作家3人とこのプログラムを行った吳梓安(ウー・ツィアン)さんがオンラインで上映後のトークに参加してくれます。
他に京都の会場では、アーティストの小田香さんを迎え、作品とクィアとの関係について話してもらいます。小田さんの作品は映画際などで上映されることが今後もあるはずなので、その機会をぜひお見逃しなく!

 
 

* 日本初公開 *

アナザー ヘイライド

(マット・ウルフ|アメリカ|2021|18分|Another Hayride)
*右下【CC】をクリックすると日本語字幕を表示できます。

1980年代初期、エイズが蔓延していくなか、セルフヘルプ(自助/互助/自立)グループを率いるルイーズ・L・ヘイが、[ヘイライド]という集いの場を立ち上げた。死のパンデミックと向き合い、差別にも苦しんでいた何百ものゲイ男性たちを惹きつけ、ルイーズは「自分を愛すること(self-love)でAIDSを乗り越えることができる」と約束した。彼女のやり方は危害をおよぼすと懸念する声もあった一方、実際に癒されたと信じた参加者がいた。




Female Disappearance Syndrome

(監督:ルシア・エガニャ・ロハス|チリ/スペイン|2020|7分35秒)
*右下【CC】をクリックすると日本語字幕を表示できます。

HIVやAIDSのジェンダー化され偏った表象を、チリの作家リナ・メルアーネは「女性消失症候群」と名付けた。本作の監督のロハスは、HIVと生きる女性の抹消について調査し、疑問を投げかける。

The Islands ​島嶼舊式

(監督:謝光宣 ​|​ 台湾|2016|9分53秒​)

3つの島で撮影したありふれたオブジェと35mmフィルムの写真で構成された実験的なドキュメンタリー:イニッシュモア(アイルランド)、スタテン島(アメリカ)、対馬(日本)の3つの島で撮影された。写真とオブジェを再撮影し、手描きアニメーションを施して作品を構築することで、島は地理的な用語ではなく、心の状態となり、映画はノスタルジーを表現し、監督が土地、国家、アイデンティティーとの関係性を見直すためのプロセスやメディアとなる。



イベント詳細:http://normalscreen.org/events/qv2021
開催日:11月27日(土)
会場:Lumen Gallery

主催:Queer Vision Laboratory|Normal Screen
協力:CIP Books | The Other Cinema Collective | Visual AIDS